おひさま大賞

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第13回おひさま大賞入賞作品発表

子どもたちが心から楽しめる作品を求めて創設された「おひさま大賞」は、おかげさまで第13回をむかえることができました。今回は童話部門1429作品、絵本部門440作品という、実に多くのご応募をいただき、ありがとうございました。前年を上回る応募数に編集部一同、たいへん喜んでおります。
7月12日におこなった最終審査では、たくさんの応募の中から審査を勝ち抜いてきた21編が集合。審査員の先生方による、愛のこもったするどい選評が交わされました。厳正な審査の結果、6編の受賞作品が決定しましたのでここに発表いたします。
受賞者のみなさまの今後のご活躍を心より期待しております。

最優秀賞
童話部門
「ちいさなボタン、プッチ」
あさの ますみ
(東京都)

ストーリー:
 「プッチはお花のかたちのちいさなボタン。まあるい花びらが五まいに、糸をとおす穴がふたつ。色はほんのりももいろです。『ねえねえぼくたち、これから何になるのかな』ボタン屋さんのひきだしの中、今日もボタンたちは、ひそひそおしゃべりに花をさかせます…。」引き出しのむこうに出られる日を心待ちにしていたプッチは、かわいいエリちゃんの、すてきなスカートのボタンになります。プッチとエリちゃんはいつも一緒。楽しい毎日を過ごすうちに春がきて夏がきて…。スカートはとうとう、エリちゃんにはきゅうくつに!

受賞のことば
 子供の時代から今まで、好みや価値観や、私自身の姿かたちは様々に変化してきましたが、「本が好き」という気持ちだけは、一度も揺らいだことはありませんでした。あの頃、文章も絵もすっかり暗記してしまうほど、繰り返し読んだ絵本たちは、私にとって今も、何物にも変えがたいとても特別な存在です。そんな、読者の一生の親友になれるような作品を、これから私も、生み出していけたらと思います。このたびは素晴らしい賞をありがとうございました。
優秀賞
絵本部門
「とりかごちゃん」小林 美和
(静岡県)
ストーリー:
 ある日、鳥かごに入っている鳥さんがいいました。「あ〜あ、飛びたいなあ」かわいそうに思った<とりかごちゃん>は、鳥さんを逃がしてあげます。すると、鳥さんがいなくなった<とりかごちゃん>は<からかごちゃん>になってしまいました。そこへ「ボクたちが、かごの中に入ってあげるよ」と、トラやゾウ、オニや海、山までもがつぎつぎとかごの中へ入っていきます。いろいろなかごになり、すっかりにぎやかになった<からかごちゃん>。ところがみんなは「やっぱりきゅうくつだから…」といって帰ってしまい…。
童話部門
「天才タコ画伯」
いしや みなこ
(東京都)
ストーリー:
 タコ画伯は自分のスミを吹きつけて絵を描く、世界でただ一匹の天才画家。その最大の特徴であるスミが、どういうわけか出なくなってしまいます。体に良いといわれる事をすべてやってみることにしたタコ画伯は、東へ西へ、南へ北へ…。ところが行く先々で危ない目に遭い、スミが出るどころか命からがら逃げて帰るハメに。気分を変えようと久しぶりにでかけた海の散歩で、青や赤や黄色のおかしな色のあさりに出会います。そのおいしそうなにおいにつられて、一気にかぶりついたタコ画伯は…!
絵本部門
「ボンゴレロッソはくろいうし」
今田 まり
(東京都)
ストーリー:
 「大地に地響き。ドッドッドッドッ。やってきたのは、やってきたのは? くろいおうしのボンゴレロッソ…。」人間の<ホノ>とネコの<シロ>は、背中に広い大地を背負った大きな牛<ボンゴレロッソ>が1年に一度やってくるのを待っています。トマトが大好きな<ボンゴレロッソ>は、<ホノ>と<シロ>が育てたトマトを食べに来るのです。風が吹いて草がそよぐと、ムズムズ、ゴソゴソする<ボンゴレロッソ>の背中に登り、くまでや爪でかいてあげます。牛の元気で豪快な様子が大胆に描かれた、リズミカルな作品。
童話部門
「もじゃもじゃあたまのぽねりのはなし。」
はせがわ さとみ
(東京都)
ストーリー:
 生まれたときからもじゃもじゃ頭のぽねりは、お風呂も床屋も大嫌い。のび放題のぽねりの髪を見て、子どもたちはみんな指差して笑います。でもそんなことはおかまいなし。ぽねりはひとりでのんきに散歩をするのが大好きなのです。ある日、遠い街から吹いてきた風が、小さな花の種をぽねりの頭に落とします。やがて芽が出てとびきり美しい花が咲きました。そのあまりの美しさに、大人たちはぽねりの後ろをついてまわり、街は大渋滞。ひとりでのんきに散歩ができなくなったぽねりは、花を抜いて髪をちょきちょき…。
絵本部門
「ゆきのひに」
イナガキ マコ
(東京都)
ストーリー:
 ある日、森のレストランで演奏会が開かれました。女の子とねこさんは、演奏会を楽しむため、しんしんと雪が降るなかレストランへ出かけます。むかえてくれたのは犬のウエイター。あたたかいお茶を出してもらい、いよいよ演奏の始まりです。たてぶえのうさぎさん、ギターの男の子、アコーディオンのくまさんが演奏する音楽は、冬の森から抜け出して歩き出していくような、うきうきした感じ。春のお花畑の上を飛んでいるような、そんな気分になる不思議な音楽。演奏が終わると、すっかりぽかぽかあたたまって…。
優秀賞
童話部門
「おばけはけん」季巳明代(鹿児島県)
「きつねのジェットコースター」梅村道子(新潟県)
「ガマガエル母さん」野口なつき(静岡県)
「百年目の約束」中塩浩光(愛知県)
「まちの絵かきさん」渡辺香織(福島県)
「おりがみのくにのまこちゃん」たかはら みか(愛知県)
「春の歌」小田有希子(東京都)
絵本部門
「ホンシメジ教授と怪奇!! テングバナ菌」コマヤス カン(三重県)
「あおいライオン」吾然有(滋賀県)
「あひるのレストラン」ふじ直子(神奈川県)
「でまえの りんこちゃん」小松原克弘(東京都)
「よしぼー たーぼー」本間弘子(北海道)
「たこジェット」丸山佐和子(東京都)
「ネズミくんとハリネズミくん」山岡けいわ・松本香代子(茨城県)
「クラスメイトはへんてこりん」ネゴロ チエ(大阪府)
募集期間 平成18年9月30日〜平成19年3月31日
審査員 角野栄子(児童文学作家)、荒井良二(絵本作家)、有賀忍(絵本作家)、寮美千子(童話作家)(敬称略)
※審査員の先生方の選評等、くわしくは、「おひさま」平成19年10月号をご覧ください
小学館4